「エキサイト公式プラチナブロガー」スタート!
事務所サイトをリニューアルしました。


私の事務所サイトをリニューアル致しました。

http://www.officekan.com/

過去、こちらに投稿した記事も加筆補正した上掲載しております。

そちらもご参考にしていただければ幸いです。






行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ


入管行政の実務と理論
[PR]
# by kan-officekan | 2008-09-25 16:30 | 入管法一般
「企業内転勤」の対象


実務では、言うまでもなく「企業内転勤」は、本店・支店間といった同一会社内の異動のみならず、親会社・子会社間の異動、それらから関連会社への異動といった系列会社間の異動も可能とされています。

私は、条文解釈としては、本来「企業内転勤」の対象は、同一会社間の異動のみだと最近思うに至りました。



出入国管理及び難民認定法別表第二は、「企業内転勤」の活動内容は次ぎのように規定しています。

「本邦に本店、支店その他の事業所のある公私の機関の外国にある事業所の職員が本邦にある事業所に期間を定めて転勤して当該事業所において行う入管別表第二の技術の項又は人文知識・国際業務の項の下欄に掲げる活動」

すなわち、「企業内転勤」とは、「本邦に本店、支店その他の事業所のある公私の機関」の「外国にある事業所の職員」が「本邦にある事業所」に期間を定めて転勤」することなのです。


ここで問題となるのは、転勤先となる「本邦にある事業所」の解釈です。

次ぎの二つの解釈が可能です。

①その公私の機関の「本邦にある事業所」

②その公私の機関の「本邦にある事業所」に限らず、広く「本邦にある事業所」


②のように解釈すれば、広く行われている入管実務のように、親会社・子会社間の異動、それらから関連会社への異動といった系列会社間の異動も可能となります。

しかし、「本邦に本店、支店その他の事業所のある公私の機関」という文言からすれば、②のように解釈することは無理があると思います。

あえて転勤する外国人を派遣する「公私の機関」に「本邦に本店、支店その他の事業所のある」ことを求めている以上、転勤先となるのは、その公私の機関の「本邦にある事業所」と読むのが素直な解釈だと思います。


また「企業内転勤」は、同一会社内の異動を対象とする、と理解することは、下記の命題と整合性を有します。

②「企業内転勤」も「本邦の公私の機関との契約」が必要である。
(平成16年2月17日事務連絡の立場)

③日本国に支店等を有する外国法人も「本邦の公私の機関」である。
(平成16年2月17日事務連絡の立場)


私は、以前、「平成16年2月17日事務連絡」を批判しましたが、③の解釈には文言上疑義を有するものの、「企業内転勤」「技術」「人文知識・国際業務」の法律上の整合性を保とうとする姿勢には共感がもてます。

しかし、③を除き、入管実務と異なるところに入管行政の問題点があります。③についても、実務で採用されたのは比較的最近のことです。






行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ


入管行政の実務と理論
[PR]
# by kan-officekan | 2008-09-07 21:04 | 企業内転勤
「短期滞在」における就労活動


 在留資格「短期滞在」での本邦で就労活動を行うことは可能でしょうか?

 この点、入管法別表第1の3は、「短期滞在」の活動類型を次のとおり規定しています。

 「本邦に短期間滞在して行う観光、保養、スポーツ、親族の訪問、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類似する活動」

 ここから「短期滞在」に該当するためには、下記①②が要件となることが分かります。

 ①本邦に短期間滞在して行う活動であること(注1)

 ②観光、保養、スポーツ、親族の訪問、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類似する活動であること

 この点、②の「業務連絡」「その他これらに類似する活動」(注2)は、いわゆる短期商用目的とされている活動ですが、本邦にてこれら活動を行う外国人は、何らかの報酬を派遣会社等より受けており、就労するために本邦に滞在する者といえます(けして無報酬で活動するものではありません)。

 すなわち、「短期滞在」自体、一定の就労活動をその活動類型として想定しているといえます。その意味で、在留資格「短期滞在」での本邦で就労活動を行うことは可能といえます(もちろん、当該活動が「短期滞在」の該当性を有する限り)。

 この点、これら外国人は、外国にて報酬を受けているものの(所属機関から報酬が支給されるものの)、本邦にて報酬を受けてはいないからこそ、無報酬といえ、その活動が「短期滞在」に該当するとの理解も実務上有力でした。

 しかし、国際金融手段の発達した今日において、外国にて報酬を受けることと、本邦にて報酬を受けることとの間に差異はあるでしょうか?外国の本人口座に報酬が入金されても、本邦で本人が引き出せる時代です。

 重要なのは、「所得の源泉が本邦かどうか(役務提供が本邦内で行われたかどうか)」であり、報酬の支払い場所、支払い機関ではありません(注3)。


 ところで、「短期滞在」者が「収入を伴う事業を運営する活動」又は「報酬を受ける活動」を行った場合、「資格外活動」に該当し(入管法19条1項2号)それら活動が許容されないばかりか(注4)、それら活動を「専ら」行っている場合には刑事罰の対象となります(入管法70条1項4号。さらに24条4号イ参照)。

 そこで、

①「短期滞在」には、短期商用のように、報酬を受けて行う活動類型も該当すること。

②「短期滞在」者は、入管法19条1項2号の「報酬を受ける活動」を行ってはならないこと。

 を両立させるためには、

 当該外国人の活動が「業務連絡」「その他これらに類似する活動」として「短期滞在」に該当する場合には、たとえそれが報酬を受けて本邦で活動するものであっても(報酬を受けるのが常態)、入管法19条1項2号所定の「報酬を受ける活動」には該当しないと解釈することになると私は考えます(注5)。


(注1)

 入管法規則別表第2は、「短期滞在」の在留期間を「90日、30日又は15日」と規定しています。実務上、相当な理由があれば在留期間の更新が許可されることもあります。

(注2)

 「商談、契約調印、アフターサービス、宣伝、市場調査」等が「その他これらに類似する活動」に該当するとされています(2007年8月時点の「入国・在留審査要領「短期滞在」部分)。

(注3)

 入国・在留審査要領「第12編第2章第1節」は、「役務提供が本邦内で行われ、その対価として給付を受けている場合は、対価を支給する機関が本邦内にあるか否か、また、本邦内で支給するか否かに関わらず、『報酬を受ける活動』となる。」としてしています。

(注4)

 「短期滞在」者が資格外活動を行っても、それが「専ら」行うものでなければ、刑事罰ないし退去強制の対象とはなりません。しかし、次回上陸の申請時、「申請に係る本邦において行おうとする活動が虚偽のもの」と判断される可能性はあります(入管法7条1項2号)。

(注5)

 「短期滞在」に該当する活動といえども、何らかの報酬を受ければ、入管法19条1項2号所定の「報酬を受ける活動」に該当し、ただ、活動が「短期滞在」に該当する以上、その違法性が阻却されるという解釈も成り立つ余地はありますが、いささか迂遠な解釈であり、また「短期滞在」者は「報酬を受ける活動」をしてはならない旨規定する入管法19条1項2号所定の文言上無理があると思われます。







行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ


入管行政の実務と理論
[PR]
# by kan-officekan | 2008-02-03 14:05 | 短期滞在
「本邦に事務所、事業所を有する外国法人」の意義(射程)


 在留資格「研究」「技術」「人文知識・国際業務」及び「技能」「特定活動(特定研究活動OR特定情報処理活動の場合)」は、当該外国人の活動が資格該当性を有するためには、当該外国人と「本邦の公私の機関との契約」が必要としていますが、

 この点、「技術」「特定活動(特定研究活動OR特定情報処理活動の場合)」」に係る入国在留審査要領は、 「『機関』には、本邦に事務所、事業所を有する外国法人も含まれる。」と記載しています。

 では、「本邦に事務所、事業所を有する外国法人」とは何を意味するのでしょうか?下記1.から3.のいずれもこれに該当するのでしょうか?

 1.本邦に駐在員事務所を有する外国法人

 2.本邦に日本支店を有する外国法人

 3.本邦に日本法人(小会社)を有する外国法人(親会社)

 実務(審査の現場)では、1.~3.のいずれも許可例があります。

 しかし、3.については地方入管にて許可例はあるものの法務省としては否定的のようです(文書化された回答ではありませんが)。

 「駐在員事務所」や「日本支店」は法人格がないので、契約主体になり得ません。よって、「駐在員事務所」や「日本支店」に勤務する者を「技術」とするためには、「外国法人」そのものを「機関」としなければならなくなります(注1)(注2)。

 これに対して、「日本法人(小会社」」は、資本関係、人的関係があっても、あくまでも「外国法人(親会社)」とは別会社であり(親と子が別人なのと同様)、直接「日本法人(小会社)」と「契約」することが可能であり、「外国法人(親会社)」そのものを「機関」として扱う必要性は「駐在員事務所」「日本支店」のみ本邦にある外国法人に比べ少ないかもしれません(注3)。

 しかし、駐在員事務所を本邦に有する外国法人が「機関」に該当し、より安定的な「事務所、事業所」(日本法人)を本邦に有する外国法人が「機関」に該当しないとの判断には違和感を感じるのも事実です。


(注1)
 
 「機関」は法人だけでなく、個人も該当するので(実務上レアケースですが)、「駐在員事務所代表」個人、「日本支店長」個人との「契約」によって「技術」の資格該当性を充足するという方法もありえます。

(注2)

 そもそも「本店支店間」の転勤は、「企業内転勤」のみ可能というのが従来の運用方法でした。しかし、「企業内転勤」では、直前1年以上の在職歴が必要となり、比較的最近入社した者を派遣できないという問題がありました。そこで、規制改革会議等の要請で「技術」「人文知識・国際業務」にも該当し得るという運用に変更されました。

(注3)

 しかし、日本法人を有する場合であっても、外国法人そのものに採用された外国人は、労務管理の都合上、外国法人との使用被使用関係を維持したまま、本邦で活動することを望む外国法人(大手企業の場合は特に)も少なくありません。







行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ



[PR]
# by kan-officekan | 2008-02-01 05:54 | 就労一般
「本邦の公私の機関」と外国会社の日本支店


 在留資格「研究」「技術」「人文知識・国際業務」及び「技能」に当該外国人の活動が該当するためには、「本邦の公私の機関との契約」が必要となります(注1)。

 では、「本邦の公私の機関」に外国会社の日本支店は該当するでしょうか?外国人は、外国会社の日本支店と雇用契約等の契約を締結し、本邦にて活動することになるのでしょうか?

 私は、「機関との契約」とある以上、権利義務の統一的な帰属点たる地位・資格、すなわち法人格が必要であり、外国会社そのものと異なり、法人格を有しない外国会社の支店は「機関」に該当しないと解します(注2)。 

 しかし、この点、法務省入国管理局は、外国会社の支店も「機関」に該当すると理解していました(注3)。

 私は、電子内容証明郵便で提出した平成16年10月16日付け法務省入国管理局長宛意見書にて、上記法務省解釈に対する疑義を述べました。

 手元にある入国在留審査要領では、平成19年3月以降の要領の「技術」「特定活動」の該当部分がは次のとおり修正されています(注4)。

 「『機関』には、本邦に事務所、事業所を有する外国法人も含まれる。」
 (第12編第14節「技術」の部分より)

 もっとも、

 第12編第2章第1節「就労資格関係全般事項」の部分は、従前どおり、「『機関』には、外国法人の支店、支社等も含まれる。」とし、

 第12節「研究」、第15節「人文知識・国際業務」等の部分も、「『機関』には、独立した機関として活動する外国法人の支店・支社等も含まれる。」としたままです。

 現場の審査官が適正に入管行政を行うためにも早期の改定が望まれます。

 なお、「機関」に日本支店は含まれず、あくまでも「外国会社」そのものを「機関」とするとしても、外国法に基づき、本邦外にその本社機能を置く組織を「本邦の機関」とみることができるのかという問題は残ります。本邦に事務所、事業所を有する点で本邦と物理的な接点はありますが。


(注1)

 「企業内転勤」も「本邦の公私の機関との契約」が必要とする事務連絡(通達)もあります。「企業内転勤」を法の規定に従って厳格に解釈する限り、私も必要と考えます。

 もっとも、入管実務では、「企業内転勤」では「不要」とされています。「企業内転勤」の法律上の文言の改正が望まれます。

(注2)

 日本支店の代表者(「日本における代表者」)が、外国会社を代表し、契約締結を行うこと自体は可能です。その場合、その効果は、日本支店ではなく、外国会社そのものに帰属します。

(注3)

 かつて、法務省の入国在留審査要領には、「『機関』に外国法人の支店、支社等も含まれる。」と記載されていました(上記のとおり、現在でも一部そのままの記載が残っており、いまだ実務では徹底されていません)。
 
(注4)

 実際にいつごろ、修正されたのかは不明です。







行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ



[PR]
# by kan-officekan | 2008-01-29 11:12 | 就労一般
「本邦の公私の機関との契約に基づいて」の意義
「技術」「人文知識・国際業務」等は、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う」活動です。

当該外国人が「本邦の公私の機関」たる日本法人との契約に基づいて行う場合が「技術」「人文知識・国際業務」等に該当し得ることに異論はありません。

では、当該外国人が勤務している外国法人と当該外国人が派遣されて職務を行う日本法人との契約に基づいて行う場合(当該外国人と日本法人との間に契約はなし)は、「人文知識・国際業務」「技術」等に該当し得るのでしょうか?

法文上は該当し得ると解釈するのが自然と思われます。

先日、東京入国管理局にて確認したところ、「該当し得る」との回答を得ました。
但し、外国法人と日本法人との契約書中、当該外国人を特定すること、当該外国人に対する報酬支払うを日本法人が行うこと、が条件である旨指示されました。

この点に関する通達も最近出ているようなので情報公開請求する予定です。


なお、平成16年2月17日法務省入国管理局入国在留課事務連絡は、下記のとおりの論理で日本に支店・支社を有する外国法人自体が「本邦の公私の機関」であるとし、日本の支店・支社に勤務する当該外国人と本店たる外国法人との契約も「本邦の公私の機関との契約」に該当するとします。

①「本邦の公私の機関」には、外国法人の支店、支社等も含まれる。
②契約の主体となり得るのは、自然人又は法人格を有する団体に限られる。
③「本邦の公私の機関」は、自然人又は法人格を有する団体を意味する。
④外国法人の支店、支社等については、外国法人が「本邦の公私の機関」となる。
⑤当該外国法人は、「外国の公私の機関」であると同時に「本邦の公私の機関」でもある。

すなわち、この事務連絡は、『外国法人との契約に基づいて「技術」又は「人文知識・国際業務」の在留資格に係る活動を行う外国人に対して在留資格を決定するに際しては、本邦に設置された本店、支店等との間に新たな雇用契約が締結されていることを求める必要はなく、「企業内転勤」の在留資格における「公私の機関」と同様に、外国にある本店、支店等において行った外国法人との契約をもって契約に基づくものとして取り扱うこととなる。』としています。

この解釈、論理構成には非常な疑問を感じます。

「本邦の公私の機関」に法人格を求めながら、外国法人の支店、支社等も「本邦の公私の機関」に該当するとし、外国法人の支店、支社等には、法人格がないので、外国法人そのものが「本邦の公私の機関」になる?

意味不明です。。。

当該外国人と日本法人との間に契約がない場合ですが、

日本法人で勤務する場合であれば、日本法人と外国法人との契約をもって、「本邦の公私の機関との契約」があるとすることは可能です。

しかし、外国法人の支店、駐在員事務所で勤務する場合は、「本邦の公私の機関との契約」があるとすることはできないのではないでしょうか(「企業内転勤」は可能だが、「人文知識・国際業務」は不可能)。

※しかし、昨年、外国法人の駐在員事務所に勤務する外国人につき、東京入国管理局に「人文知識・国際業務」の在留資格認定証明書交付申請を行い(直近在職期間不足で「企業内転勤」不可能な事案)、交付されました。


【参考資料】

市場開放問題苦情処理推進会議 第3回報告書 
「基準・認証制度等に係る市場開放問題についての意見」
http://www5.cao.go.jp/access/japan/oto/reports/1996.html#2_6
平成8年3月18日市場開放問題苦情処理推進会議

以下上記報告書より引用
=======================

本報告書は、「基準・認証制度等に係る市場開放問題への対応」(平成5年5月27日、市場開放問題苦情処理推進本部決定)等に基づき、外国人事業者等からの問題提起を受け、我が国の基準・認証制度等に関する問題の所在を明確化し、必要な対応を意見として取りまとめたものである。

市場開放問題苦情処理対策本部におかれては、速やかに本報告書を最大限尊重した対応を決定しそれに基づく措置を取られたい。

6-(3) 上陸審査基準等の見直し

○ 問題提起者:駐日フランス大使館

○ 所管省庁:法務省

○ 問題の背景

(1) 我が国に入国・在留している外国人は、出入国管理及び難民認定法に定める在留資格のいずれか一つを付与されており、個々の在留資格に応じてどういう外国人が該当するか、あるいはどういう活動を行うことができるのかを法令により明確に定めている。一般的に企業が我が国に進出するためには、初めに日本国内に事務所を開設する方法があるが、それらの事務所において外国人が就労しようとする場合には「投資・経営」、「研究」、「技術」、「人文知識・国際業務」、「企業内転勤」等の在留資格が考えられる。

1)「投資・経営」の在留資格が付与されるためには、事業所として使用する施設が本邦に確保され、かつ2名以上の常勤職員が従事している事業の経営又は管理に従事すること等が前提となっている。

2)「研究」、「技術」、「人文知識・国際業務」の在留資格が付与されるためには、本邦の公私の機関との契約に基づいて就労すること等が前提であり、例えば外国本社との契約に基づく就労は認められない。

3)「企業内転勤」の在留資格が付与されるためには、外国にある本社、支社等において1年以上在籍している者が我が国の本社、支社に転勤の形態により就労すること等が前提となっている。

上記の資格においては、外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事する場合には月額25万円以上の、その他の業務に従事する場合には日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受ける必要がある。

(2) なお、「短期滞在」の在留資格が付与された場合には、本邦に短期間滞在して行う観光、保養、スポーツ、親族の訪問、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類する活動が可能である。この中では、外国にある会社等の職員が本国から報酬を受けつつ、契約交渉、取引の立会、調印、本邦にある本店、支店営業所等との連絡等の活動を行うことは認められるが、本邦で収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動は認められない。また、滞在期間は90日間となっている。

(3) 我が国に在留中の外国人は、その有する在留資格の変更を受けることができる。この場合、法務大臣は在留資格の変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り、これを許可することができる。

(参考)
対日投資促進のため、平成5年に通産省等の支援により「(株)対日投資サポートサービス(FIND)」が開設された。また同年、赤坂ツインタワービル内に「ビジネスサポートセンター」が開設され、ここでは対日輸出等の活動の拠点となるオフィスの提供、コンサルテーション、ビジネスセミナーや研修、商談の場の提供等を行っている。

○ 問題提起内容

フランスの有名な会社が大阪に代表事務所を開こうとした。そこで、技術面にも言語面にも精通した在日フランス人を代表者に任命したところ、そのフランス人がそれまで有していた在留資格が切れ、「人文知識・国際業務」への在留資格の変更が認められなかったために、日本に在留できなくなった。

一旦帰国したフランス人は、再来日に際して「技術」の在留資格で申請したところ、また認められなかった。

理由は、本件申請がフランスにある本社との契約に基づくものであることから、「技術」、「人文知識・国際業務」の在留資格を付与するための要件である「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う活動」とは認められなかったためである。

このような在留資格の認定に係る問題が、フランスの企業から大使館へ出されることは多い。事務所の開設は日本への投資の第一歩であり、このようなケースでの在留資格の審査内容、基準等については、現行法の解釈により出来る限り柔軟に対応すべきである。

○ 検討結果

我が国は今日では対日投資を拡大することが基本的な方針となっており、対日投資に対する種々の阻害要因を撤廃して行く必要がある。

所管省によれば「短期滞在」の在留資格を得て我が国に在留した上で代表事務所を開設することは可能とのことであるが、その後の在留資格変更はやむを得ない特別な事情に基づくものに限られること、「短期滞在」の在留期間は90日間に限られること、本邦で報酬を得る活動ができないこと等の制約がある。

このため、本件のように外国人が我が国に新たに企業を設立しようとする場合に、その代表者等に在留資格を与える、又は、在留資格の変更を認めることが困難という現状は改めるべきである。就労を目的とする外国人の受入れについて政策的に一定の制限を設けることは必要とはいえ、在留資格該当性及び上陸審査基準をより透明性の高いものとするため、規定の解釈等を明確に示すべきである。また、本件のように、外国人が外国企業との契約に基づいて、健全な経済活動を行うことを目的として、日本国内に新たに事務所等を開設しようとする際に、現行法令の運用の見直し等により、在留資格を与える(在留資格の変更を認める)方向で改善策を講ずるべきである。


基準・認証制度等に係る市場開放問題についての対応
http://www5.cao.go.jp/access/japan/oto/measures/1996.html
平成8年3月26日 市場開放問題苦情処理対策本部

「基準・認証制度等に係る市場開放問題についての意見」(平成8年3月18日、市場開放問題苦情処理推進会議第3回報告書)を最大限尊重し、市場アクセスの一層の改善に資するため、以下の対応を取る。

「外国人が我が国に入国・在留する際の在留資格該当性及び上陸審査基準をより透明性の高いものとするため、規定の解釈等を明確に示す。また、外国人が外国企業との契約に基づいて、健全な経済活動を行うことを目的として、日本国内に新たに事務所等を開設しようとする際に、現行法令の運用の見直し等により、当該外国人に在留資格を付与する(在留資格の変更を認める)方向で改善策を講ずる。」

[PR]
# by kan-officekan | 2007-07-15 00:14 | 就労一般
国際結婚と在留資格


国際結婚の成立と在留資格について整理してみたいと思います。



1.「婚姻成立」について


我が国の国際私法である法例は、婚姻の成立要件につき次のように規定しています。

「婚姻成立の要件は各当事者に付きその本国法によりてこれを定む」
(第13条第1項)

「婚姻の方式は婚姻挙行地の法律による」
(第13条第2項)


 まず、「婚姻成立の要件」とは、婚姻年齢、親の同意等の婚姻の実質的成立要件を意味します。

 上記条文に「本国法により」とあるので、例えば韓国・朝鮮人当事者は、大韓民国法ないし朝鮮民主主義人民共和国法により、フィリピン人は、フィリピン法によることになります。


 次に、「婚姻の方式」とは、婚姻の形式的成立要件を意味します。

 婚姻の方式は、「婚姻挙行地の法律」すなわち、日本民法に基づくことになります。ご存知のとおり、婚姻は戸籍法の定めるところによりこれを届け出ることによって、その効力が生じますね(民法第739条第1項)。


 ところで、上記婚姻の実質的成立要件具備の証明をいかにして行うかが問題となります。
 
 
 通常、在日韓国・朝鮮人の場合、「外国人登録原票記載事項証明書」を、フィリピン人などの場合、在日フィリピン大使館発行の「婚姻要件具備証明書」を提出します。

 
 この点、中国人の不法残留者でかつ旅券の有効期間が過ぎている場合など在日大使館が婚姻要件具備証明書を発行してくれない場合もあります。

※当然ですが、不法残留者でも日本人と結婚はできます。結婚の可否と在留資格の有無は別問題なので。


 このような場合、結婚できないというわけではなく、中国人の場合であれば、本国より①未婚公証書、②出生公証書、③国籍公証書を取り寄せ婚姻届の提出を行うことになります。

※ 提出した市区町村役場によっては、「受理伺い」扱いとなります。




2.「在留資格」の問題について

1)外国人配偶者が国外の場合

 「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請を地方入国管理局に対して行います。

 東京の場合、現在、交付・不交付の決定まで5ヶ月近くかかっています。


2)外国人配偶者が国内の場合

ⅰ.正規在留者の場合

 現に有する資格から「日本人の配偶者等」への変更申請を地方入国管理局に対して行います。

 もっとも、すでに「人文知識・国際業務」などの就労資格ですでに在留している場合、「日本人の配偶者等」に変更することは義務ではありません。

 しかし、永住許可との関係で変更しておいた方がいい場合もあります。

 ※一般に永住許可の条件として10年以上の在留実績が必要ですが、「日本人の配偶等」の場合、3年以上で足ります。

 
 また、「短期滞在」からの変更は入管法原則不可とされています。

 事情変更の原則が妥当するような場合(来日後結婚することになったなど)のみ可能となります。

 ※この点、入管窓口での取り扱いは各地方入管によってばらつきがあります。一般に認定証明書の交付申請の場合より厳格に審査されているようです。いずれにしても、変更申請すること自体は可能です。



ⅱ.不法残留者の場合

 不法残留等の退去強制事由に該当する外国人でも日本人と婚姻した場合、「その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき」(入管法50条1項3号)として、法務大臣によって特別にその在留が許可されることがあります。

※「特別永住者」との婚姻も入管実務上、日本人との婚姻ケースと同様に取り扱われており、当該婚姻が真実かつ実体を伴うものであること前提に、「特別永住者」の配偶者たる当該外国人に「永住者の配偶者等」の在留資格が付与されること可能性はあります。






行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ



[PR]
# by kan-officekan | 2006-11-19 07:01 | 日本人の配偶者等
長期上陸拒否事由該当者と上陸許可

入管法5条に上陸拒否事由該当者が列記されています。

これら上陸拒否事由該当者を上陸拒否期間で分類すると4類型あります。

1.上陸拒否期間 1年

2.上陸拒否期間 5年

3.上陸拒否期間 10年

4.上陸拒否期間 永久


ここでは、4.をとりあげたいと思います。

4.に該当する場合として、代表的なのが「1年以上の懲役若しくは禁固に処せられたことのある者」です。

なお、行政解釈としては、この「処せられた」には、執行猶予が付された場合も含まれます。

すなわち、単純不法残留などで懲役1年執行猶予3年となった場合も、いったん退去強制されると永久にその者は上陸拒否事由該当者となります。

※それゆえ、このような場合、退去強制手続のなかで在留特別許可を当局に働きかける必要性が大きいことになります。


ところで、長期(永久)上陸拒否事由該当者もまったく上陸が不可能となるわけではなく、法務大臣が上陸特別許可を与えれば、再び日本に上陸することが可能となります。

実務上は、地方入管に在留資格認定証明書の交付申請をします。

婚姻案件のうち特に人道上酌むべき事情がある場合には、認定証明書が交付されます。その後、在外公館にて査証発給を受け、上陸審査時に上陸特別許可を受けます。

地方入管の時点で審査に付されているので、上陸特別許可といってもすぐ上陸できます。


なお、入管規則6条の2第5項は、上陸拒否事由に該当する外国人には在留資格認定証明書を「交付しないことができる。」としてます。

反対解釈として、上陸許可条件に適合する場合、「交付しなければならない。」とこうことになり、この規則は上陸許可が覊束行為とされることの根拠となると思います。



本日、長期上陸拒否事由該当者の在留資格認定証明書交付申請に係る申請書類一式をまとめあげました。書類の厚さは4センチ程度になりました。かなり提出書類は厳選したのですが。。。本人、その夫の思いが詰っています。






行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ
[PR]
# by kan-officekan | 2006-11-14 22:31 | 上陸許可
日本人の配偶者の永住許可条件
日本人の配偶者による永住許可申請が不許可になりました。

地方入管で不許可理由を聞いたところ、数年前に罰金刑(罰金30万円)を受けているからと説明されました。

審査中に実態調査がありましたが、婚姻の実態については問題ないということでした。

永住許可の要件(条件)は、以下のとおりです。

1.素行が善良であること(素行要件)
2.独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること(独立生計要件)
3.永住が日本国の利益に合すること(国益要件)。

日本人の配偶者については、上記1.2.は条件となりませんので3.のみです(入管法22条2項)。


たしかに、罰金刑を受けている者の永住許可申請を許可することは国益に反するという判断もありえます。

しかし、本来前科の有無は素行要件に該当する事項です。国益要件の判断においては、素行の善良性を除くのが素直な法解釈ではないでしょうか?

通常、実務では、国益要件において、日本社会との結合性(在留歴)が問題にされます。

あえて法は、日本人の配偶者については、素行を問題にしないと言っているのに、国益要件として再度問題にすることは可能なのか?


なお、法は、上記要件を満たした場合に「許可することができる。」としています。

そこに法務大臣広範な裁量を認め、要件を満たした場合でも、「許可しないことができる。」とする余地はあります。


ところで、今回は、前述のとおり、審査中に実態調査がありました。

そもそも、罰金刑を理由に不許可とするのであれば、何のための実態調査なのか疑問が残ります。


永住許可は、他の在留関係申請と異なり、法務大臣は地方入管局長に委任できません。


永住許可をめぐる解釈、実務の不安定性(日本人の配偶者の場合、罰金刑は問題にしない審査官もいます。)について、法務大臣宛に質問書を送付するか、憲法上の請願権などの行使を検討しています。






行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ
[PR]
# by kan-officekan | 2006-11-11 22:03 | 永住者
再入国許可と在留資格該当性
11月1日の記事で下記を問題にしました。


”では、再入国許可時には、在留資格該当性があったものの、その後該当性を喪失した場合にも再入国は可能でしょうか?”


先ほど、東京都行政書士会の施設見学で東京入国管理局成田空港支局に行ったのですが、その際、次長から「可能」との回答をもらいました(入管内部でも異論はあるようですが)。


この点、入管法7条1項は、再入国許可を受けている者について、下記上陸のための条件のうち、①④を「審査しなければならない。」としています(②③は審査対象外)。

上陸のための条件)
①旅券と査証の有効性
②活動の真実性、在留資格該当性、基準省令適合性
③在留期間の規則適合性
④上陸拒否事由非該当性

とすると、条文解釈上は、再入国許可を受けている者については、在留資格該当性を審査されないので、上記のとおり、「可能」となりそうです。


加えて、入管法の体系的理解として、「在留」には、在留資格該当性が必要というドグマは成立しないということも根拠になるかもしれません

「日本人の配偶者等」の資格で在留する者が日本人と離婚しても、現在有する「日本人の配偶者等」の在留期限まで適法に在留可能ですが、これは「該当性」を「在留」の前提とすると説明ができなくなります。

関係条文)入管法7条1項、26条6項




行政書士 林 幹 国際法務事務所



人気blogランキングへ

ブログランキング

にほんブログ村 士業ブログへ
[PR]
# by kan-officekan | 2006-11-08 20:37 | 再入国許可